平々凡々

ぶたの絵や文章をかく人です。

いつか漫画にするための言葉たち


いつも漫画のことを考えているというより、言葉が先に浮かんできて、そこにつく絵を考えている。

 

でも、今日彼と話をしていて、いつかの映画の「何でも頭の中にあるうちは最高傑作なんだよ」という言葉を思い出して、いつまでも頭の中で留めていはダメだと思った。

 

だから今日はそんな漫画になる前の言葉を羅列して行こう。

 

①猫みたいなその人の話

猫は好きだ。好きな時に現れ、好きな時に姿を見せなくなる。

ポッと出ては消えてふっと現れる。

 

猫は好きだが、猫のような人間は嫌いだ。

 

*たまに消える近所の猫から思い付いたネタ

実際そんな人間は本当に嫌いだけど、でもそんな人も誰かにとってかけがえのない人ならば、最近はそんな人だって生きてくれさえしたらいいと思う。

しかしそれにしても、目の前から消えた人が本当に死んでしまったら、私はどうするのだろう。

 

②お風呂の話

「お風呂が好きなんだね」と言われた。

確かにお風呂、温泉という場所は好きだ。

しかし、プールや海も好きだ。

多分、何かに漬かっている、水に触れている状態が好きなのだと思う。

 

温泉で見る浴槽の照り返しでてらてらと水面を映した天井のゆらめきが好きだ。

プールの底で見る空の青空を反射した虹のようなきらめきが好きだ。

 

揺れているもの、絶えず流れ続けているものが好きだ。

 

そして自分の体の漬かっている部分と漬かっていない部分の境目も好きだ。

 

前世はやはり海の生き物なのだろう。そして私が帰る場所も海なのだろう。

 

揺れ動き、一瞬足りとも同じではないその危うさとどうしようもなさが私を安心させてくれる。

 

*バイト先での何気ない会話からお風呂、温泉に浸かりながら考えたこと。

続き、ここから海の生物にシフトしていく物語もいいなと思う。

 

③電気あなごの章

「ねぇ、電気あなごって知ってる?それを見たらね、なんでも願いが叶うかもしれないし、何も起こらないかもしれないけれど、それを見た人は幸せになれるかもしれないらしいよ」

そういいながら、彼(その少年)は膝のかさぶたをいじった。

 

風が吹く。海に近いこの街だが、不思議と磯臭さはしない。

「電気あなごって何?」

「知らないけど、あんなのじゃないの?」

 

ーーーーカンカンカンカン

 

赤い点滅、下がる黄色と黒のバー。

 

「あんたの願いって何?」

 

黄色い光線が緩いカーブに沿って過ぎ去る。

バーが上がる。

 

 

尾道の電車とあなごのねどこにあるあなご君のぬいぐるみを見ながら乗りながら考えたこと。これが誰かのネタになる前にこれは私の考えた「電気あなご」というネタだと指し示したいがためのお披露目。これはまだまだ変わる予定です。漫画か小説に必ずしたい。「電気あなご」っていう響きが好きなだけ。

 

 

どれも作品になる前の走り書き。いつか作品になるその時まで。それでも書いては出すことの大切さを忘れないため。

今日は久しぶりにさくらももこさんの作品を、まだ読んだことがなかった作品を読んで、彼女の拙くても編み出す力に勇気をもらった。書け、出せ、見せろ、話はそれからだと言わんばかりの圧倒的な勢いと「やらなくてもいいじゃん、めんどくさいし」というゆるさ。いずれにせよ、彼女は強い。

 

2022年も気付けば半年経ってしまうから、やりましょうね。いい加減に。