平々凡々

ぶたの絵や文章をかく人です。

醒めたお湯をもう一度沸かしてぬるま湯を飲む

 

友人のライブを観に行った。

毎回毎回ガソリンを入れに行く感覚でライブハウスに行く。

ライブ後の自分はたぎっている。

 

「私もやってやるぞ」

「頑張らないと」

 

が、数時間後、もしくは数日後にはすっかり消えて、気づけば「他のバイト探した方がいいかも」とSafariを開く。

 

なりたい姿を思い描きながら、その難しさやめんどくささ、遠い道のりに嫌気が差して、今日も横になってYouTubeを見る。

 

生活も人間関係もすべてを投げ出して、それだけに没頭できる人間になりたかった。

ゴッホになりたかった。あの子になりたかった。あの人になりたかった。

 

もしくは、

いっそのこと、すべて諦めてしまえたらよかった。

 

何者かになりたいと思いつつ、何者にもなれない自分に地団駄を踏み、それでも苦労はしたくないからとできる限り楽な道ばかり探している。

とんでもないぐうたら人間。

それも「よし」とできる人間ならまだよかった。

 

自分はそんな自分にクヨクヨする人間なのだ。

「じゃあやりなさいよ」で、すぐできる人間ならこんなことかいていない。

 

クヨクヨ、グズグズ。

今日も醒めたお湯をもう一度沸かして、それすらも忘れて、そのぬるま湯を飲む。